◆資格試験の重要性
資格試験の取得に重きが置かれており、取得必須の資格がいくつもあります。これらに合格するまでは模試の点数や順位など社内の壁に貼り出されます。資格試験の受験料は、合格すれば会社から補助されるものが多いです。取得した資格が直接仕事に活かせるかどうか疑問な資格もありますが、合格すれば報奨金1万円程度がもらえます。昇格には資格が基本的に必要となるため、資格の取得補助制度はしっかりとしており、就労時間内に勉強する時間すら設けられています。
◆資格試験と出世
昇格要件として指定されている資格は取得していなければ仕事でいくら結果をだしても評価してもらえず、取るまでは上長に管理されることとなります。ただ、資格試験などに合格しても、滞留年数が各級3年程度あり、すぐには上がれるわけではありません。また、要件を満たした後も毎年なんらかの資格取得を目標にしなければならず、自身で設定した取得目標を達成できないと、その項目は0評価になります。昇格制度は外部委託の昇格試験を受け、合格したものが昇格出来る制度となっていますが、頑張って会社に利益を出した人間と、仕事をしない人間でも、試験結果では仕事をしない人間が昇格してしまうような、理不尽さがあります。
◆人事制度
人事制度は大卒社員から5等級あり、管理職に昇進した後は、課長以上がさらに4等級あるので、大卒から部長(事業部長)まで9等級に分かれていることになります。社員は、その級に応じて報酬が決定します。つつがなく職務を実行すればA評価、少しよければA+評価になり、ボーナスや昇進に影響を及ぼします。
◆人を活かす会社
日経新聞の「人を活かす会社ランキング」で不動産業界1位を取得したこともあり、企業内大学東急コミュニティービジネスカレッジ(TCBC)を設置されたり、形式上のキャリアアップ研修などはたくさん用意されています。これにより、東急グループ内の他社社員との交流を図ることもできます。ただし、それが実務に役に立つ研修かどうかは別問題であり、「うちの会社はこれだけの研修を社員にしていますよ」という部分を社内外にアピールしたいという意図の方が強いように見えます。
◆伸ばせるスキル
建物の管理スキルについては非常に多くの知識を必要とするため、様々な知識を吸収することが出来ます。また顧客との折衝については多種多様なクレームを受けることから対人折衝能力が付きます。ただし現業は異動がない限り毎年同じ作業の繰り返しで、クレームが発生しなければルーティン的に業務を行うこととなり、それ以上のスキルは伸びません。会社全体としての法令遵守意識は高くなっており、この点は同業他社と比較しても劣らないのではと感じます。
◆出向者、プロパー、中途入社
全社員、モチベーションが低い理由の一つに東急不動産からの出向者の存在があります。明らかに親会社からの転籍組>プロパー>中途の順で優遇されており、役員・事業部長職以上は基本的に東急不動産出向者に限られ、どれだけ優秀な実績を残して難関資格を取得していたとしても、プロパーは室長・部長止まりでキャリア採用組は課長止まりです。特に中途社員は頑張っても絶対に報われることがないため、意欲的な社員ほど再び転職していく傾向が見られます。
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