◆東急コミュニティーの年収
社員の年収モデルは、年齢別では20代300～450万円 30代前半450～500万円 30代後半500～600万円というイメージで、社員間の年収格差は大きくなく、優秀な社員でも平均＋100万円以内だと思います。役職別では、管理職クラスになると、年収は700万円程に伸び、これが一つの区切りとなります。ただし、管理職になると残業代が支給されなくなるため、残業代の付く一般社員よりも一時的に手取り支給額が低くなるケースもあります。マネージャー以下はすべて平社員であるため、管理職への昇格試験に合格しなければ、40歳以降の給料はほぼ横ばいになり、生涯賃金は低くなってしまいます。部長、部門長クラスになれば年収1000万円に近づくようですが、ほとんどの部長が東急不動産からの出向・転籍者なので、プロパー社員では高給取りになることは難しいのが現状です。なお、中途社員は30代での入社が多く、大体が年収500万円でスタートしますが、中途入社の社員はどれだけ優秀で実績を残しても、実質的に課長、マネージャー止まりで本部長や役員にはなれません。
◆給与制度の特徴
業態が良い意味でも悪い意味でも安定しているため、リストラはほぼなく、給料が下がることもほぼありません。特に結婚して所帯持ちの方には、安定して働ける会社だと思います。ただし、若手社員の給料はとても低く、残業がほぼない月は手取りが15万円程となります。申請した残業代は全て付くものの、多い月でも45時間で打ち止めになり、それ以上はサービス残業というのが暗黙の了解です。どんなに成績が良く優秀であろうと、年齢で社員等級が決まるので若いうちは一人暮らしの生活に困るレベルの給料です。その結果、優秀で向上心ある社員はもっと待遇の良い会社に転職をし、公務員的な安定志向タイプの社員が長く残る傾向が見られます。年功序列・終身雇用が基本ですが、55才で役職定年があります。
◆昇給と資格試験
社員等級が厳密に設定されており、昇格していかないと給料テーブルは変わりません。昇格するには、マンション管理士、管理業務主任者、宅地建物取引士を取得する必要があります。また、資格は30歳までにとらないと出世は期待できないと言われているため、若手は必至に勉強する必要があります。こうした資格取得、昇格試験、前年・前々年の人事考課、滞留年数を元に最終的な昇格が決定します。逆に言うと、資格を保有し目立ったミスが無く上司との関係が良好であれば昇格できるようになっています。近年、ポストの不足と若手社員の増加から個々人の昇格が難しくなってきており、比較的緩かった数年先輩社員と比較して、不満を感じている若手は多いでしょう。
◆手当とボーナス
総合不動産管理会社として全国展開している企業なので、新卒地方勤務だと、比較的手厚い家賃手当（地域手当）が出ますが、それ以外の社員には何も出ません。不動産関係の会社なのに住宅手当が出ないのは辛く、若手のうちは、給料が安いので実家を出れないという人が多いです。賞与は年間2～3ヵ月程度。業績が景気不景気に左右されることがないためほぼ一定額です。年功序列をベースとしたゆるやかな成果主義を導入しているため、ある程度の成果は賞与額に反映されるようになっています。定期昇給は2000円程度。若いうちは公務員のように年数で位が上がっていき、給料も上がるシステムです。その他、喫煙ルーム設置や、育児休暇の充実、結婚記念日・誕生日休暇制度など、女性に優しい制度が整備されています。
◆東急グループの福利厚生制度
福利厚生は東急グループの共済組合制度と団体保険制度があるため、大手企業と比較しても遜色なく良いと思います。例えばグループの東急ハーヴェストクラブ（HVC）を会員と同じ価格で使えたり、グループのカード会社のカードはかなりの高ポイントがもらえたりします。グループ企業（百貨店、小売店、カード等）の商品を安く買える等の特典もあります。利用できる施設や保養所は多く、また割引率も高いです。ただし、いちいち総務に確認して申請する必要があります。
